(短編漫画)「美しきロザリア」(16P)

(短編漫画)美しきロザリア(16P) by しゃど地蔵(SYADO) on pixiv


「青ひげ」風のメルヘンです。
あとがきは読まなくても結構ですので、
作品に対するご意見ご感想をお待ちしております。
直感的に面白かったところを教えてもらえると嬉しいですし、
面白くなかったところとかも聞けると大変助かります。
なお、あとがきが痛くてうざいっていう意見があったので
今回から、あとがきはブログを見てくれている人向けの隠しコンテンツにしました。
痛くてうざい反省文を書くのも勉強のうちですので、こっそり続けようと思います。


今回は、語り口がメルヘンというか、絵本風です。
なんとなく恥ずかしいですが、サンホラだと思って我慢しました。
一部のセリフもサンホラを参考にしています。
美人やブサイクがいじめられるのって
別に、顔の美醜そのものが有害なのでいじめれてるんじゃない気がします。
「普通」から逸脱してるから、いじめられるんじゃないでしょうか。
自分と「違う」相手って、お互いどうしても不快感や嫉妬心が伴ったり
ギクシャクしますから、うまくいかない事が多いです。
だからみんな「普通」を目指して素性を隠したり同類と付き合ったりするので
自然と、美人グループ、並グループ、ブサイクグループと分かれるわけです。
外見ばかりではなく、貧富の差とか学力の差、絵の上手さとかも、同じですよね。
さて、この作品の場合は「外見」です。
美しすぎて落ちこぼれるロザリアと
ブサイクすぎて落ちこぼれるアグリム
正反対の落ちこぼれが仲良くなることは、逆にありうるかも?というお話ですね。
これは以前からやりたかったテーマで、「貧富の差」とかで考えてたんですが
どうも面白く無さそうでお蔵入りしてましたが
「外見」でやってみたら、絵的にもわかりやすくて、可愛い女の子も出せて、結構いい感じでした。
@ストーリー
大筋の元ネタは童話の「青ひげ」です。
要素要素にノートルダムの鐘と白雪姫も組み込みました。
そのまま青ひげをなぞったら、(主に描いてる僕が)つまらないですので
逆に囮として堂々と青ひげのネタバレを序盤からやりつつ
本当のスジはノートルダムの鐘で、ブサイクと美人の恋愛、って感じにしてみました。
「青ひげ」は「秘密の鍵」をわざわざ渡して開けるなと言い、開けたら殺すという誘い受け?殺人者ですが
「アグリム」が、鍵のかわりです。
クライマックスで神に祈るシーンは「青ひげ」にもあって、それでわずかな時間を稼いだ結果
兄らが来て主人公の女の子は助かりますが、これってキリスト教圏ならではの発想で
日本人だったら中々思いつきませんよね。土壇場で神に祈るという習慣がないですし。
多分、西洋人がみたら、善行の報いとして神に助けられる、みたいな教訓的シーンなのでしょう。
ここが西洋メルヘンチックでいいなと、お気に入りです。
@キャラクター
アグリム
「ノートルダムの鐘」のカジモドがモデル。
こういうキャラクターは今まで自分の中に居なかったので、新発見でした。
カジモドの性格はよく覚えてないんですけど、もっと童貞臭い素朴な人だった気がします。
アグリムは脚本段階だと旦那様と相打ちでしたけど
ネーム描いてみたらやっぱり残されるロザリアが可哀想なので、アグリムも生存させました。
それに彼は、殺しても死ななさそうです。
旦那様
「青ひげ」がモデル。
人物像のゴーストというか、自分の持ちキャラ的には
過去作「心ないジュリエッタ」のヘタレ博士をパワフルな悪役にした感じ。
青ひげを演じさせたことで博士の新たな一面が理解できてよかったです。
ロザリア
世界で一番美しい女性。美しいと思っていただきたい。
とびきり美人に描かなきゃいけないというのは大変なプレッシャーでしたが
他のキャラをブサイクにしたり、後光を射させて聖人みたくするといった工夫により
結構美人っぽく見えるようになりました。
喋らない主人公というのは初めてです。
主人公は喋らないほうが読者が好きな性格を勝手に想像して
自動的に感情移入してくれるのでよい、という考え方もあるそうです。
さて、「ノートルダムの鐘2」というOVA作品があるのをご存知でしょうか?
僕もウィキペディアで読んだだけなのですが、どうやら1で失恋したカジモドさんに
新キャラでサーカス出身の女の子が恋人としてあてがわれる後日談のようです。
なんか話だけ聞くとあんまりおもしろくなさそうで、これがどんな彼女だったら
カジモドにふさわしいかな~なんて、しばらく考えたりしてました。
勿論、一番ふさわしいのは、1で恋が叶わなかった「高嶺の花」なんでしょうけど。
で、思いついたのが、「美しすぎて気味悪がられて見世物小屋に売られた少女」っていうキャラです。
あ、これそのまま一次創作に使えるなって思って、紆余曲折あり、本作「美しきロザリア」になりました。
その美しすぎる美少女の良さを理解できる人間は
よっぽど目の肥えた裕福な王子様か、ブサイク扱いに慣れてる超ブサイク(普通の人間はみんな相対的に美形だから)
かな、というわけで、アグリムと旦那様の三角関係の物語にしました。
ロザリアの人物像のゴーストは、過去作「心ないジュリエッタ」のジュリエッタに似ていますね。
作り物っぽい女の子であるジュリエッタと、自己中な妄想博士は僕の中でセットなのかもしれません。
@総評
今回は久しぶりに8ページじゃなくて16ページです。
しばらく8ページ漫画ばかり書いていたので、「素早さ」が上がってるというか
少ないページ数で漫画を書けるようになっていて、余裕を持って書く事が出来ました。
以前だったら、24ページくらい必要だったかもしれません。
絵的には、背景が多くて大変でしたが、全く計算に入れてなかったので
作業中の気分は楽でした。楽観主義も締め切りに間に合えば別に悪い事ばかりじゃ無いですねー。
あとがきは以上です。
次は、久しぶりに落書き漫画で悪魔親父の続きを描きたいなと思っています。
よろしくお願いします。

3件のコメント

  1. 作品拝見しました。
    あとがきで語られている通り、まんま絵本でしたね。
    初見の印象はお約束・予定調和といった感じでした。(意外性を目指したお話でも無いと思いますが)
    特に大きな感動も無ければ落胆も無いという。
    美も過ぎれば醜さと同義というテーマは中々面白いのですが
    美しすぎるが故の苦労、孤独をもっと推し出しても良かったのではないかと思いました。
    割と周りがバタバタしてるだけなので、主人公自身にドラマがあって欲しかったです。
    個人的には、まともだった金持ちが主人公の美しさに当てられて
    他の人間全て醜く見えてしまい狂気に走るといった展開とかより悲劇的で面白いんじゃないかなーなんて。
    すみません。戯言です。
    悪魔親父の続き!楽しみです。
    次回作も期待しています。

  2. >nanashiさん
    感想ありがとうございます!
    ああ~~ロザリアが旦那様を狂わせるっていいですね!!!
    思いついてたら多分そっちのほうを書いてたと思います。
    今回は青ひげのあらすじにキャラだけ当てはめるっていう作り方だったので
    ロザリア自身のドラマや意外性が薄くなったっぽいですね。
    良くも悪くも普通な感じになっちゃいました。
    悪魔親父の続きは、下書きUPの予定なので
    結構すぐできると思います。よろしくお願いします!
    >うんこまん
    なんかしらんけどメンテ乙!!
    管理者ログインしてるとチェックボックス出なくて
    コメントできない問題は解決しそうかな?

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