(短編漫画)「桃太郎の昔話」(8P) by しゃど地蔵(SYADO) on pixiv
そして伝説へ…
作品とは関係ないですが、関西コミティア44お疲れ様でした。
お越しいただいた皆様、ありがとうございます。
イベントは久しぶりだったのでなんだか新鮮で楽しかったです。
あとがきは読まなくても結構ですので、
作品に対するご意見ご感想をお待ちしております。
直感的に面白かったところを教えてもらえると嬉しいですし、
面白くなかったところとかも聞けると大変助かります。
あとがき
なんかいつになく少年誌っぽいですね。
主人公が熱血だからでしょうか。
本当は桃太郎エピソード0っていうタイトルにしたかったんですが
丁度ペプシコーラのCMでそういうサブタイトルのやつが放送中だったので
シンプルに「桃太郎の昔話」としました。
@キャラクター
今回は全体的に、キャラクターが新種揃いです。
桃太郎の二次創作に近い事をやったので
桃太郎の登場人物を原型として、自分の中に居なかったキャラが色々生まれました。
☆おじいさん(の若いころ)
主人公です。
原作「桃太郎」では居てもいなくても同じ影の薄い人ですが
そんなキャラだからこそいじりがいがありました。
このように主人公らしい「熱血漢」は今まで描いたことがなく、新種です。
マッチョ形態に乳首を描いたらホモくさくなりました。
☆犬
物語の引き回し役として、桃太郎本来のスジを主張しつつ
おじいさんの主人公性に振り回され
最後には物語を総括してくれる解説キャラです。
こういうのが一人いると楽ですね。
「偉そうな喋る動物」というのは、僕の中で完全に新種キャラクターで、気に入っています。
というか犬自体描くの初めてだと思います。
なぜなら、犬は家に可愛いのがいるので、わざわざ描く必要が無かったのです。
やはり好きな動物なので描いていて面白く今後も登用したいです。
ただ犬の絵を描くのは不慣れなので大変で、苦戦しましたが
「柴犬」で検索するとほぼ同じ顔した犬の写真がいくらでも出てくるので
資料集めはラクでした。
☆おばあさん(の若いころ)
おじいさんが暴走キャラになったので、ツッコミキャラということで
宮崎アニメにでてくるかかあ天下の女将さんっぽい造形にしました。
新種ですが、既存キャラで考えるとシュウコちゃんの結婚後の姿かな?
初期プロットでは、おじいさんに鬼から助けられたおばあさんが恋をして
鬼にやられた傷で熱が出たおじいさんをモモを買う金はないのでキビ団子で看病するとか
そういうお話も考えてました。
が、「犬」を発明したので犬とおじいさんのストーリーに。
☆鬼たち
こいつらすごい高性能な悪役でして、キャラ立て不要で悪として十分機能するんですよ。
「鬼が来た」これでもう主人公が倒すべき敵が印象深く登場し
「やられたおにー」で後腐れ無く引き下がってくれる。
とてつもなくページ数の節約になる悪役ステレオタイプ中のステレオタイプと言えましょう。
世の中、こんなに良い人たちは他にいないと思いました。
@ストーリー
桃太郎という古典作品の素材を再構成してアナザーストーリーをでっちあげてみました。
「桃太郎」という物語は全読者が知っていると思われるので、それを逆手に取ります。
桃太郎といえばキビ団子、家来になる動物、鬼退治(&財宝ゲット)といった要素ですが、その逆をやりました。
キビ団子は独り占めするし、動物は家来にしないし、鬼退治はしても深追いはせず収穫はなし。
でも夫婦は仲良く幸せ。(重要 夫婦の恋愛秘話にしたかったので)
桃太郎を育てる夫婦なのだから、きっとこのくらい強くてもおかしくはないかなと。
正しい桃太郎は、本編に譲り、影役に徹しました。
結構ひねったストーリーになったと思うのですが、下敷きとなる桃太郎は
日本人ならだれでも知ってる既成概念なので、ページ数が8Pと少なく済みました。
@絵についてメモ
全体的に綺麗に描けた感じがするので気に入っています。
使用ツール クリスタカブラペン
アウトライン 大コマ0.5 中コマ以下0.4
中身0.3~0.2
書き文字 Gペン 約2.0
描き終わったあと、主にアウトラインで細くしたい箇所を
ペン細らせツールによって調整。
筆圧管理を全部手作業でやるより楽ちんでした。
@まとめ
美しきロザリアで古典作品をいじるのは楽しいとわかったので
代表的な日本昔ばなしである桃太郎をいじってエピソード0を作ってみました。
自分の脳内だけで世界を考えるより勉強にもなりますし、いいですね。
あと、これたぶん初めて書いた「時代劇」です。
時代劇は好きなんですが時代考証とか難しそうなので避けてました。
が、「昔話」ならまだ緩いかなと、ひとつ挑戦してみました次第です。
セリフは本格的な時代劇口調に憧れがあるので、古風な感じにしました。
古風っぽいってだけで言語学的に正しいわけではないと思われますが…
カタカナ語を漢字に置き換えて、現代熟語を多用しまくる
「明治の文豪」みたいな謎口調にだけはなってないと思います。
今回は完成が関西コミティア当日だったので、次の金曜日までおよそ一週間寝かせました。
pixivはUP日によってPV数が結構違ってくるので、人気統計を正確にとるための措置です。
本当は、PV数には拘らずマイペースでやりたいんですけど、自分の作品同士を比較する統計はやはり必要です。
でも、一週間寝かせたことで心理的にのんびりできて、次作の良いアイデアがでたりしました。
次の作品は、ハヴリダの続きとか昔話系とかいくつか考えておりますが
ホットなアイデア自体は結構あるので、そこそこすぐ出せると思います。
よろしくお願いします。
コミティアお疲れ様でした。
当方は日程的な問題もあり不参加だったのですが
しゃどさんがまた新たな一歩を踏み出された事を嬉しく思います。
新作拝見いたしました。
いくつか感想を述べさせていただきます。
元になるストーリーの下地があるからか、着地点がはっきりしていていつも以上によくまとまっていたと思います。
あとがきでも書かれている通り、説明に時間を割かなくて良いのは便利ですねw
強いて言えば、このままだと犬が本家で打算のみから仲間になったように感じてしまうので、フェードアウト前にきび団子を食べて「うん、美味い」などと、いい笑顔を見せたりしたらより読後感が良くなるかもです。
(なんか毎回無理矢理悪い所を探しているようで申し訳ないのですが)
他には細かい構図とかの手入れをするか否かくらいの物ではないでしょうか。
例えば、嫁が怒る前の百姓を上半身裸の構図にしたり(怒られる理由を強調)
※直前の嫁の無表情に対する戸惑いがページをまたいでいるので分かりにくい。
あと、これは普段漫画を読んでいる時も不思議に思うのですが
3ページ目の犬と百姓のような構図になった時に、お互いの位置関係とその後の台詞向きを合わせないのは何か理由があるのでしょうか?(犬を右から登場させて左に向かって喋らせない理由)
動作の主体をどこに置くかという辺りなのでしょうか。
完全に蛇足ですみません。
最後に、ぶっとばされた鬼が「痛い目に遭ったし、人間とは仲良くした方がいいのかも」と子どもが『泣いた赤鬼』になったら面白いなぁなんて思いました。
話作りが簡単だったのに、短編連作にしたら飽きさせないようにする為のネタ出しに苦労しそうですがw
ありがとうございます、イベントは無事平穏に過ごす事ができました。
やっと同人復帰ですね~
でも一回辞めなかったら今みたいに自由に描けなかったかなあと思います。
「うん、美味い」、いいですね!
最後の3分の1ページは桃太郎序盤に繋げるのに使いましたが
犬がキビ団子食べるシーンに使うのも素敵です。
これなら、何故犬は落ちてるキビ団子食わないのかとか
まあ誇り高いからかな…と適当に放置していた部分に納得がいきます。
忠義キャラも強調したいですね。この借り(恩)はいつか返すぞなんて。
怒る直前は上半身煽りにして、焦燥感と半裸っぷりのを両方見せることもできましたね~。盲点でした。
3ページ目についてなのですが、キャラクターの位置関係よりも
地形的な位置関係を重視して配置しました。
画面左のほうが川方面で、右が山です。
山にいるおじいさんに川から犬がきて吠え
おじいさんは川のほうへ走って行く 犬は山に残される。
僕はたまにこういう切り返しを使う事があります。
一応段落ごとには統一するよう、気をつけたりしてるんですが
わかりにくいかもですねぇ。
ただ得られる要素も多いですしやってるプロの人も多いので、たまには切り返す派です。
続編でこのまま色んな世界へ転がしていくのも面白そうですね。
次が泣いた赤鬼で、その時何か登場させてまた別の何かに転がして
色んな日本昔ばなしが繋がったら面白そう。(描くのは難しそうw)
感想ありがとうございました!
いやあ、いつも指摘されるところが的確で、助かっています。
nanashiさん…一体何者なんだ…(笑